【図柄など解説】
とても優雅で美しい総透かし細工のブローチです。
ウェーブのフォルムのそれは、まるで16世紀半ば〜17世紀前半のヨーロッパ諸国において王侯貴族や富裕な市民の間で流行した襞襟のようです。
アールヌーヴォー期に好んで用いられたモチーフの植物や花が絡む模様がとても細かく透かしで表現されています。
中央のメダイには、聖母子の絵柄とフランス語でNOTRE DAME DE SION P.P.N(priez pour nous)
シオン（ヌ）の聖母　我らがために祈りたまえ　と刻まれています。
＊シオン（ヌ）の聖母　イタリアのローマにおいて、反カトリックのユダヤ教徒であったマリー・アルフォンス・ラティボンヌ(Marie Alphonse Ratisbonne)
に起こった聖母の出現。この時ラティボンヌは試しにと、奇蹟のメダイを身に付けていました。ラティボンヌはその後、カトリックに改宗しその後イエズス会の司祭になっています。
真鍮製で表面にシルバー色の金属メッキが施されていますが、裏面にはかなり残っていますが、表面は殆ど磨耗して真鍮の色がメインになっています。
ブローチとしての機能に問題無し。針の先端をしっかり包み込むパーツがついているしっかりした作りです。パーツを引くと針を引き出せます。
部分的にやや歪み等ありますが、よく見ないと気付かないレベルです。アンティークブローチとしてはとても良い状態です。

【素材】
　真鍮　シルバー色金属メッキ
【重量】
　5.6g
【サイズ】
　φ37mm（針除く）

【備考】　
＊アンティークですので、経年変化による変色、汚れ、染み、傷、歪み、破損等あることがございます。画像をよくご覧頂き、ご判断、ご納得の上でのご購入をお願い致します。