ヨーロッパで実際に使われていたアンティーク・ヴィンテージ品です。
永い年月を経て味わいのあるお品となっております。
【図柄など解説】
1900年代初頭のマッチケースです。別名ヴェスタケース。
ヴェスタという短いろう製のマッチを収納する小さな携帯用ケースで、1800年代前半以降、爆発的な喫煙ブームと共に
屋外にマッチを持ち出せるように実に様々な素材や形状のものが作られるようになりました。(1890年から1920年にかけて、幅広く生産されました。)
多くのヴェスタケースは当時のヴェスタ(現代のマッチより短め)が収まるように作られているので現代の長めのマッチは収まりませんが、
こちらは比較的奥行きが長め、後期?現代のマッチの規格サイズに合わせて作られたようで、現行品のマッチもすんなりと収まります。
ケース本体底には着火するための擦る部分があります。
試しに現行品のマッチ(ただしイタリア製。日本のマッチでは試していません)を擦ってみましたが、多少のコツは必要ですが火をつけることができました。
本体は真鍮製で表面にシルバーメッキが施されています。経年によりシルバー独特の黒ずみ(硫化)でいい色合いになっています。
所々シルバーメッキが磨耗して地金の真鍮が見え隠れしています。
柄はブルターニュ紋章のエルミーヌ・プランにシンボルの王冠を被ったエルミーヌ(オコジョ)(ブルターニュの紋章で古くから使われているエルミーヌ・プランの元となった動物)
*エルミーヌ、またはオコジョは、14世紀後半にブルターニュ公ジャン4世の紋章の動物となった。
紋章のエルミーヌは後で、教会や城を含む数多くの場所に登場するようになった。
庶民の伝承によると、アンヌ・ド・ブルターニュが自らの宮廷を引き連れ狩猟に出かけたとき、汚い湿原を横切るよりも死を選ぶという白いオコジョを見つけた。
このエピソードは、女公アンヌのモットー"Potius mori quam foedari"(不名誉よりも死を)にインスピレーションを与えたとされる
*エルミーヌ=アーミン(英: Ermine、古仏: 仏: Hermine)は、紋章学においてオコジョ(シロテン)の毛皮を表すティンクチャー。(画像参照)
全体に点在した、すそ広がりのクロスのような形状はブルターニュの紋章のこの(エルミーヌ・プラン)
BRETAGNE *ブルターニュ ブルターニュ (フランス語: Bretagne)は、フランス北西部にある地域。
かつてはブルターニュ王国、そしてブルターニュ公国という独立国だったが、1532年にフランスに併合され州となった。ブルターニュは6つあるケルト国の1つとみなされている
時には、現在のブルターニュ地域圏と区別する目的で「歴史的なブルターニュ」(Bretagne historique、ブルターニュ・イストリック)と呼ばれることもある。
マッチケースとしての機能問題なし、開閉に問題一切無し。閉じるときもバチンと気持ちよく、しっかりと閉じます。
内部に多少緑青が出ていますがこれもまた問題なし、むしろいい雰囲気が出ています。
全体的にとても状態が良く、開閉問題なし、現行品のマッチ棒を普通に入れて使えるという、アンティークですが実用品。
バチンと強固に閉まるのでカバンの中で知らないうちに開いてしまっていた、ということはまずありえないケースですから、ピルケースとしてや、粒ガムなど入れてもちょうど良さそうです。
【素材】
真鍮 シルバーメッキ
【重量】
27.4g
【サイズ】
53:34:厚み16mm
【備考】
*アンティークですので、経年変化による変色、汚れ、染み、傷、歪み、破損等あることがございます。画像をよくご覧頂き、ご判断、ご納得の上でのご購入をお願い致します。
*希少品につき各種割引対象外品です。