【図柄など解説】
シルバー製のミニチュアの葡萄です。
イタリアではシルバー製の食器、調度品、額縁、置物、ジュエリー等、シルバー製品のみを扱うArgenteria（アルジェンテリーア、アルジェントはシルバーの意）という
ジャンルの店がいたるところにあります。
シルバー製品はとてもイタリア人（欧州人）に愛されており、また折々の機会にギフトとしてシルバー製品を送る風習が昔からあるため、単なる趣味嗜好を超えた、
もはや必需品でもあります。
本品はそのようなシルバー製品天国イタリアで作られた置物のひとつで、非常に細やかな表現、彫りがされています。
シルバーの品位800を意味する800の刻印あり。
シルバーミニチュアの多くがイタリア、特にアレッツオで作られてきましたが、国外に大量に流出したのか、意外にイタリア国内ではあまり見付からず、
良いものはイギリスのアンティーク市場に多く出回っています。
こちらはシルバー製で粒にだけ金メッキが施されています。
フランスではこのシルバーの上に金の層を施したものをヴェルメイユ、イギリスではシルバーギルドと呼ばれています。
ベースは全てシルバー800でAREZZO(アレッツォ、日本でいうと宝飾品メーカーがひしめく山梨県甲府のような地域）のAR刻印と、品位を示す800刻印が葉っぱの裏に打たれています。
葡萄の粒にだけ金メッキが施されています。
粒は固定されています。
状態は破損欠損なしで金メッキも美しくしっかり残っており、素晴らしく良い状態です。
茎の間に大きめのワッカをつければネックレスペンダントにもなります。

【キリスト教における葡萄の意味】
イタリアのシルバーミニチュアにおいては実に様々なモチーフが扱われていますが、時々キリスト教に関するモチーフもあります。
有名どころですと麦穂などがあります。聖餐のシンボルとして葡萄とセットで飾られたりします。
＊聖餐
イエスが弟子達と最後の晩餐において賛美の祈りの後パンと葡萄酒をそれぞれ「キリストの体」「キリストの血」として彼らに与えました。
キリストの体を意味するパン（ホスチア）、からの麦穂、葡萄はそのままキリストの血を意味する葡萄酒を表し、それ（キリストの血とされる葡萄酒）を入れる聖杯（カリス）は
キリスト教にとって非常に重要なモチーフです。
【葡萄】
葡萄はキリスト教において重要な象徴性を持ち、メシアの到来、神の平和を象徴する葡萄、多産と繁栄、富、知恵をも象徴します。
その多産性ゆえに繁栄の象徴及び富と財産の象徴、転じて知恵の象徴ともされています。


【素材】
　シルバー800　800刻印あり（葉っぱ裏）
【重量】
　9.6g
【サイズ】
　34/30mm

【備考】　
＊アンティーク、ヴィンテージ、中古品は経年変化による変色、汚れ、染み、傷、歪み、破損等あることがございます。画像をよくご覧頂き、ご判断、ご納得の上でのご購入をお願い致します。
＊チェーンは撮影用小物です。付属品ではありません。