ヨーロッパで実際に使われていたアンティーク・ヴィンテージ聖品です。
永い年月を経て味わいのあるお品となっております。

【図柄など解説】
メメントモリ MEMENTO MORIは、ラテン語で「自分が（いつか）必ず死ぬことを忘れるな」という意味の警句で「死を想え」多くはこう訳されます。
どれほどこの世で栄華を極めようと死は平等に万人に訪れる。死を思うことで富や地位を得て傲慢や強欲に耽る我が身を戒める、罪を避けようとする意味合いがあります。
（キリスト教では傲慢や強欲は罪）髑髏や骸骨はキリスト教にとってはとても重要なモチーフです。
特にドイツ方面ではこのメメントモリにちなんだ、髑髏や骸骨モチーフの置物がとても好まれ多く作られてきました。
本品はドイツの骨董業者から買い付けた品で、いかにもドイツ製、らしい精密さをもってして作られた品で目を見張るものがあります。
髑髏ものはラバルム店主も大好きで沢山集めていますが、髑髏の「顔」の美醜にうるさい店主をもうならせる「イケメン髑髏」
顔面のバランスが素晴らしく良く、眼孔や鼻腔の奥まで、歯のかみ合わせまでしっかりと作りこまれています。
頭蓋骨が前を向くように　多くは顎のバランスを崩して無理やり自立させたり、あるいはヘレンドの髑髏置物のように後ろに本やその他土台型のものを組み合わせて前を向かせるのですが
こちらはその土台を海賊やナチスの象徴でお馴染み「交差した骨」を下に置く事で自然に頭蓋骨に前を向かせています。それ以前に交差骨と髑髏の組み合わせは理屈抜きにしてカッコいいです。
何かの記念品として作られたようで、後頭部にお祝いメッセージ的なものが彫りこまれています。これも、ビュランによる手彫りで、現代でじわじわと廃れてきている技法です。
（昔はメダイやシガレットケース、ロケットなどにイニシャルや年月日を手彫りで刻んでいました。現代はコスト削減、手間を省く為に多くはレーザー刻印です。）
（手彫りで文字彫りしてくれる工房探すのイタリアでも苦労します）
そして現代は欧州人は昔のような達筆の人は少なく、特にこの筆記体を使いこなす人は少ないです。アンティークホーリーカード（100年以上前）の裏面に時々持ち主によって書き込みがされていますが
現代じゃここまで達筆の人間はそうそういません。（日本人の書く筆記体を見て「どうして書けるの？凄い綺麗！」と驚きます。）
現代欧州じゃ激レア、廃れつつある「古きよき時代の達筆の筆記文字」を彫刻してあるわけですから、本当に素晴らしいです。
書かれている内容はドイツ語ですが省略文字、おそらく内輪向けのタイトルやフレーズ、などが多すぎて内容は不明ですが一部 W.Pertersen 21 Sept 1904
とこの記念品の送られたと思われた人物の名前と、日付　1904年9月21日と刻まれているのが確認できます。
ピューターと思われる合金製で、表面にはシルバーメッキが施され、シルバー独特の黒ずみ（硫化）でとてもいい色合いになっています。
内部には専用のカップ（真鍮製）が頭蓋骨の内側に収まるように合わせて作られすっぽりと収まります。（縁もその為湾曲しています）
真鍮カップは損傷無し水も入れられます。経年によって汚れあり。
下部の交差した骨の中央にメーカーズマークと思われる刻印あり。
頭蓋骨、交差した骨どちらもとても状態がよいです、唯一、後頭部下、交差した骨に近い場所が大きく凹み、穴が開いています。
それ以外は特筆すべき問題点の無い、112年前のアンティークと思えない程、状態の良い素晴らしい髑髏ものです。
メメントモリ、髑髏モチーフの特にアンティークは、欧米でも大人気で良いもの、カッコいいものは競争率が激しく入手するのは困難です。
自他共に認める髑髏コレクターの店主の渾身の出品です。これを越える素晴らしくカッコいい髑髏モチーフアンティークは国内はじめ海外においても見付かる事はそうそう無いと
自信を持って断言します。


【素材】
　ピューター　シルバーメッキ　中の器；真鍮
【重量】
　536g
【サイズ】
　幅11高さ8.4；奥行き10cm


【備考】
＊アンティークですので、経年変化による変色、汚れ、染み、傷、歪み、破損等あることがございます。画像をよくご覧頂き、ご判断、ご納得の上でのご購入をお願い致します。
＊希少品につき個数割引対象外品です。