マグダラのマリア キャンバス地に油彩（木枠なし画布のみ）、1700〜1800年代、作者不詳

マグダラのマリア
キャンバス地に油彩（木枠なし画布のみ）、1700〜1800年代、作者不詳
63/54cm　
ボローニャの画家Guido Reni(グイド　レニ1575 - 1642）のマグダラのマリアを模した油彩画です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%8B
マグダラのマリアで画像検索すると
ほとんどパクリ構図の復刻版からフェイクからまんまパクリ、微妙にパクリまでズラっと出てきます。
当時一世を風靡したのでしょう。
マグダラのマリア絵として最も有名なひとつ、の構図ではないでしょうか。
しっかりと油絵具で見事に描写され、油彩画としてのクオリティは高いのですが、状態がとにかく悪く、画布を木枠から外しておそらく巻物みたいに巻いた状態で保存されていたと思われます。
横方向に亀裂が沢山入ってしまっているのはそれです。
購入当時は表面もかなり汚れて色褪せてガサガサでしたので、クリーニングして専用の油彩画保護ワニスをスプレーして表面をワニスで保護しました。
（美術館所蔵の油彩画やイコンが表面テカテカつやつやなのは保護ワニスによるものです）
油画科あるあるですが絵画の価値＞＞＞木枠　となったときに外して木枠をリサイクルするためや
単純に場所をとるので木枠とってぐるぐる丸めて保存しちゃえ！という雑オーナーにあたると
アンティークでもこのような所業にあいます。
ただし今回はこの雑扱いをする人々、ものの価値を分からない人々のおかげで
普通に木枠にセットされて額装でもされていたら桁が違ったであろう作品を相場より低く入手できた、というのがあります。